「前向きに生きる」ことに疲れたら読む本
著者 南 直哉
出版社 株式会社アスコム
こんな人にオススメ
- 今、抱えている悩みをどうしたらよいか分からない人
- 悩みと感情が入り乱れているとき
- 「こうするべき」という考え方に囚われがちな人
本のご紹介
今まで紹介してきた本をご覧になった方は察しているかもしれないが
店主は「元気出せ」「前を向け」「頑張れ」と言われるのが苦手である。
そういう言葉で励まされるほど、小さくなってしまう。
そう簡単に前をむけない性格でごめんなさい。
でも、今抱えている大小さまざまな不安や悩みをどうにかしたい、という向上心があるのも確か。
向上心、というには小さすぎる気持ちかもしれないけれども。
今回ご紹介する本はタイトルからも分かる通り
悩みを精神論で解決していこうというものではない。
悩みを前向きにとらえなくてもいい。
その代わり、悩みの本質ときちんと向き合おう。
店主がいいなと思ったのは、悩みを言語化するという対処法。
大体悩んでいるときというものは、自分を悩ませている問題と感情が入り乱れていて
「もう、む”り”た”も”ん”」と頭の中がこんがらがっている状態である。
大の大人はそんなことないと思うが、少なくとも店主はそうなのだ。
そこで、まずは自分の置かれた状況や感情、問題点を書き出してみる。
他人にも分かる程度に具体的な言葉にしていくのがポイント。
そこから初めて、感情と問題が切り離されて
その問題が自分だけで解決できるのか、誰かの助けが必要なのか
やり過ごすのか、立ち向かうのかなどのアプローチ方法が見えてくる。
本書でも紹介されている例えだが
悩みを減らす手段のひとつに、モノを最少化していくミニマリストが流行っている。
ただし、自分はどうしてモノを捨てるのか、自分にとって何故これは必要なのかを考えないと
自分の悩みが消えることは難しい。
即物的な断捨離だけでは悩みは消えてくれない。
だから、話の次元を変えないといけないのです。
自分はいったい何が不安なのか。
どのような状況が自分を不安にさせているのか。
手間と時間をかけてきちんと考え、見極めなければならない。
ただし、言語化する前にはある程度感情を落ち着かせる必要がある。
頭の中がぐるぐるしているようなら
体を動かすことで感情をコントロールするのもひとつの方法である。
オススメは、座禅。散歩。読書。お風呂。単純労働など。
その際には五感に集中する。ひとりになり、あまり動かないものが望ましい。
そうして頭の中をある程度空っぽにしたところで、
自分がどうしたいのかの答えを導いていく。
悩んでいる自分を責めることなく
ちょっとお話してみる感覚で悩みと向き合ってみるのもいいかもしれない。
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